EX-777XP 点灯時間を検証してみました
今日は、EX-777XPの「電池の持ち」について書いてみます。
(EX-777XPの総評は
コチラです)
(明るさについて検証した記事は
コチラです)
(ランニングコストについて検証した記事は
コチラです)
(電池アダプタのレビュー記事は
コチラです)
(電池蓋をパーツとして取り寄せた記事は
コチラです)
カタログ上では、
Highモード時で72時間、Lowモード時で144時間点灯とあります。しかし、
カタログ表記が参考程度にしかならない事は、自動車の10・15モードやノートパソコンのバッテリー時間半分の法則などで皆さんおわかりかと思います 結論から先に申し上げますと、「満足できる明るさで点灯している時間」で
カタログ比の1/4程度かな、というのがkyanの実感です(なおkyanの場合は、210cm×270cm×190cmのタープ内を、肉の焼け具合が判別できるか否かを基準としています)。
つまり、3~4泊使ったら、あとは常夜灯としてなど目的を選ぶ暗さになってしまいます。単一アルカリ乾電池は高価なので、その辺りも考慮に入れると、「
従来の蛍光灯ランタンよりはマシだけど、期待したほどには…」という感じです。となると、
「単一電池アダプタを使用して単三電池を使えば安くつくんじゃないか?」
「エネループなどの充電電池を使えばどうなるか?」
など、色々な考えが頭をよぎります(笑)
そこで今回は、
①単一アルカリ乾電池、②単三アルカリ乾電池、③単三ニッケル水素充電池、それぞれの電池の持ち時間について書きます。
①新品の単一アルカリ乾電池の持続(フルな明るさ/消灯までの)時間を調べる
まずは基準値をとるべく、メーカーの指定通り普通に(笑)使ってみます。
これは基準となる数値がないと、他の電池種別との比較もできませんし、また知ってれば無駄なく電池を用意できるためです。
夏の道東遠征使用時(気温15~20℃位)では、
5泊目(概算で21時間弱)でLED球がはっきり見える程度に暗くなっていました。この事から、1泊6時間程度の使用(午後6時~午前0時)と仮定して
3泊は無交換でいけそうです。
なお、消灯するまでの時間は計測していません。メインで使用中に暗くなるまでだらだら待つのは実用的ではないからです。
(写真:それぞれTRIALで購入した電池。安い電池で普通に使えてます)
②単三アルカリ乾電池の場合
次に、単一電池アダプタを使用して、単三アルカリ乾電池を6本使用しました。
同じ乾電池でも単一と単三でどちらがコストパフォーマンスに優れているかを知るためです。
9月の古山キャンプ(気温17~20℃位)において、
1泊目で使えなくなりました。6時間点灯させましたが、満足に使用できたのは5時間程度。ある段階から中のLED球がはっきり見える程度には暗くなっていました。また、翌日になれば少しは電圧が回復するかと思って点灯させましたが、暗いままでした(一瞬だけ明るくなる)。
③単三ニッケル水素充電池の場合
では、充電池を使用した場合はどうしょうか。
昨今ではエネループに代表される、何度も使える電池が脚光を浴びています。乾電池は使った分だけゴミが増えるので、充電池を使えるのならそうしたいところです。しかし、EX-777XPで使われる単一形の充電池は高価(エネループで1本1,500円位します)な上、充電器も高価(4,500円程度)です。その上、単一形用の充電器自体がそれほど豊富ではありません。
いくら1500回使えるとしても、初期投資に1万円近く払う位なら、利用回数を考えれば素直に乾電池を使った方が安いかなと思います。
さらに衝撃的なお話が…
usaginさんのblog(ARALOG)内の記事「
ENELOOPの衝撃」によりますと、単二形eneloopの中身は単四形eneloop×4本とのこと。容量も確かに合致します(3000mAh=750mAh×4)。
この事から、単一形eneloopは容量5700mAh…つまり、
単一形eneloopの中身は単三形eneloop×3本なのではないかと推測しています(5700mAh=1900mAh×3)。
これなら単一形にある「大きい分だけ相対的に内部抵抗が小さい」というメリットも十分にいかしきれないので、敢えて単一形eneloopを買う必要はないのではないかと思っています。
(写真左:番号管理してます 写真右:スペーサーを使い挿入したところ)
ということで、早速実験してみました。
その1:普通に3本使用してみる
この場合、満足できる明るさは
2時間半弱続きました。
明るさですが、これは電圧がそのまま現れるので、最初の数分はアルカリ乾電池より心持ち暗いですが、後は同じくらいの明るさでした。
なお、ニッケル水素充電池でも、使い込んでるパナソニック充電池より、買ったばかりのエネループの方が断トツで明るいです。理由として、充電池も使い込んでいくうちに内部抵抗が上がる事と、エネループは初期電圧が高く、電圧が高い状態で最後まで使える特性が挙げられます。
参考:youtube
EX-777XP/単3Eneloop(60倍速)
その2:別のアダプタを使って6本使用してみる
単三電池が2本入る単一電池アダプタ(スペーサー)を使います。2本並列×3本の方が、1本当たりにかかる負荷が少ない分、電圧低下が起きにくいと考えられ、その分、単純に3本づつ使うよりも条件が良いのではないかと考えたからです。
…結果は
フルで4時間半程度。5時間後には輝度が低下していました。6時間半の段階で3つのLED電球の明かりがはっきり判別できています。単三アルカリ乾電池とほぼ同じ結果です。
ここで興味深いのは、
本数が倍になっても、駆動時間は倍にならない点です。色々ググってみると、
並列して均等に電力を消費するのは難しく、大抵は片方のより弱ってる電池に負担がかかるためのようです。この事から、純粋により長く使うという観点からみれば「3本づつ使った方が良い」という事になります。しかし、充電電池は充電し直せば済む話ですから、電池交換回数が減る利便性をとって6本単位で使うのもアリだと思います。
kyanは6本単位で運用しています。
中間まとめ
さて、電池の持ちは大体わかりました。では、一体どの電池を使うのがベストでしょうか。それを知るためには、具体的なコスト計算をする必要があります。長くなってしまったので、その点は次回記載します。
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