【レビュー】急速充電器 NC-MR58 (SANYO)

kyan

2015年12月08日 18:12

本日は、SANYO(現:Panasonic)の急速充電器NC-MR58をレビューしてみます。
(最終更新日:2015/12/8)
マニュアル(PDF)


(写真:NC-MR58)
2009年にオークションサイトにて3200円(送料込/電池4本付)で購入。
リフレッシュ機能およびBQ-396でランタン用電池を全て充電するには追いつかないので(笑)、導入。
普段はBQ-396のサブ充電器として活躍、年に数回リフレッシュ機能を利用しています。

約6年、夏季を中心に年間3~40回利用したのでざっくり200回位は使用しました。

スペック
本体:65×105×27.5(mm)/100g

所定の単3充電池4本で220~305分(容量による)で充電します。

(写真左:サイズ比較用にミンティア置いてみましたw 右:BQ-396とサイズ比較。コンパクトです)

よいところ
リフレッシュ機能搭載
充電池を繰り返し使用すると見かけ容量が徐々に低下していきます。いわゆるメモリー効果[※1]ですが、一旦終止電圧まで放電してから充電することでメモリー効果の解消に役立ちます。
ランタンを点灯してしばらく放置しておけば理論上は同じことができますが、この場合目を離せません(終止電圧を下回ると充電池の寿命が大幅に短くなってしまうため)。その点、本機は監視しつつ放電→充電の一連の流れを自動でやってくれてとても便利です。

(写真:リフレッシュ中。オレンジ色のライトが点灯します)

但しこの機能は電池に負担がかかる(深放電を行う分だけ寿命が短くなる)ため、年1度あるいは30回使ったら実施といったスパンで行っています。
※1:メモリー効果についてはコチラを参照ください。
※2:居酒屋ガレージさんのHPによると、本機による放電の終止電圧は1.0Vとのこと。
 http://www.oct.zaq.ne.jp/i-garage/dimage/newbat3.htm#MR58HDN

<実際に試してみました>
※電池は150回程度充放電を繰り返してリフレッシュ機能を使っていない物を利用しました。
※いずれも充電前の電圧は1.00~1.03V。充電は積算容量がわかるVC4で行いました。

1.リフレッシュ機能利用前に充電
左→1133mAh/1.55V 定格比59.6%
右→1083mAh/1.50V


(写真:継ぎ足し継ぎ足しで使ってたら容量がかなり減ってました)

2.リフレッシュ機能利用後に充電
左→1608mAh/1.50V 定格比84.6%
右→1645mAh/1.50V


(写真:劣化は進んでいるものの、この位の容量があればまだ様々な用途に使えそうです)

積算表示は回路や熱等のロスも込なので実際の容量とは異なりますが、容量は回復していることがわかります。

メーカーサイトには「エネループはメモリー効果を気にせず使える」旨が謳われていますが、一方で別ページでは「もし、メモリー効果と思われる現象が現れた場合は」と対策法が掲載されています
一体どっちやねん!?
実験結果を考慮すると、たまにはリフレッシュした方が有用と言えそうです。

個別充電対応
電池は複数本を同時に使うと消耗度合いにバラつきが生じますが、個々の電池の状態に応じて充電でき最適な状態で利用できるようになります。
(2本1組で充電するタイプの安価な充電器だとうまく充電できないことがあります)

(写真:このように1本のみでも充電可能です)

海外電圧対応
240Vまで対応しているため、コンセント形状さえ合わせれば海外でも使えます。
単3電池で稼働するデジカメを利用している方にとっては変換プラグを用意するだけで対応できるので便利ですね。
(最も、最近発売しているほとんどの充電器は対応しています)


気になるところ
通電時のジージー音がうるさい
通電中、充電中に「ジー」「チッチッチ…」と虫の鳴き声のような高周波ノイズが聴こえます。
メーカー的には想定内のようですが、想定しているなら改善してほしいですね。

(動画:youtubeより共有。夜間は特に気になるため、寝室には置かないようにしています)

コンセントに接続しないと電池残量チェッカー作動しない
外出先で使いたくとも外部電源がなければ使えません。
セットした電池単体の電力で動作できるとよいんですけどね。
外部電源を使えるなら満充電にするので、わざわざチェッカーを使う必要性が薄いです。

(写真:良好な際はグリーン、少し利用できる場合はオレンジと表示されます。要充電は)

どちらともいえないところ
単4電池は同時に2本までしか充電できない
不便は不便ですが、構造上や実際のニーズからも仕方ないかなと。
(単4充電池を多数使うシチュエーションはごくごく限られるかと)
BQ-396と違って単4×2本充電時でも単3×2本まで充電できるのは使いやすいです。

(写真左:単4のスロットは2つのみ。 右:単3の充電を阻害しないのは便利です)


充電時間
終止電圧から満充電までに約4.5時間(単3×4本充電時)かかっています。

定格出力は
単3電池×4本時→565mA (BQ-396:750mA)
単3電池×2本時→1275mA (BQ-396:1500mA)
単4電池×2本時→310mA (BQ-396:700mA)
と、いずれの場合もBQ-396より控え目ですが、充電器としては一般的です。


感想
リフレッシュ機能のために購入した品です。
使用頻度こそ少ないものの充電池を永く使うなら必須ともいえる機能なので、対応機種を一台持ってると重宝します。

現在では残念ながら廃盤になり、Panasonicではリフレッシュ機能付の後継機は出ていません(SANYO時代の後継機はNC-TGR03)。エネループのダサいPanasonicロゴといい、「EVOLTA化」というべき電池特性の変更(SANYO時代のエネループと比較して電圧が低いという噂)といい、Panasonicの充電池事業は微妙な印象です…

本機が故障したら下のリンクにある機種を買ってみようかな~と思ってます。
(リフレッシュ機能付、個別充電可、シガーソケットからの充電可能、そして何より12本一気に充電できるのが興味津津 これなら車内充電も捗るかな)

【結論】手軽にリフレッシュ機能を使うならオススメ



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