2007年8月にホーマックにて購入(16800円)、現在7年目(現用中)。
これまで34回設営し合計45泊しました。
背を屈めず入れる広いテントとスクリーンタープが欲しくて、別々に買うより一つになったものを買った方が安い!という理由で選びました。
選択のポイント
・前室(リビング)がある
・お求めやすい価格
・広々サイズ(寝室:270cm×270cm、前室:210cm×270cm)
・テント内で立てる高さ(205cm)
(写真:ロゴスのトレードマーク(?)、メイプルのデザインがお気に入りです)
よい点
・広々とした快適空間
①寝室
270cm四方あるため、成人男性で3名なら余裕をもって寝れます。
家族なら4名は問題ないレベルです。
②前室
270cm×210cmですが、後述の理由で実面積は小さいです。
前室で宴会するならお座敷スタイルで3名、折りたたみ椅子だと2名が適正人数です。
(左:寝室。マット3枚敷いてもなお余裕 右:寝室より前室を撮影)
・腰をかがめず立っていられる(高さ:205cm)
これが便利快適です。
着替や荷物の搬出入の際、中腰にならず作業できるため日常生活と同じ動作で
事足りますし、腰に余計な負担がかかりません。
・前室がある
①雨や風をしのぎつつ宴会可能
本テント一番のセールスポイントです(笑)
(左:シート敷いて座敷宴会 右:ローチェアでまったり宴会)
②雨の際に靴や荷物を濡らさずに済む
地味に便利。荷物が濡れないので結果として車の中も汚れが最小限で済みます。
③前室に荷物を置いておけるので、雨濡れや結露、盗難の心配が少ない
外からの見た目もスマートになります。
(写真:最初の頃は前室が狭く感じたので荷物置きにのみ使ってました)
④最初から連結されていて便利
⑤タープ別料金のサイトでも「テントの一部」として追加料金不要(な事が多い)
あくまで「前室」なので…(笑)
・前室の両サイドを開けられる
フィールドに合わせて移動や換気が自由自在なので使い勝手がよいです。
ごく当たり前に使用していましたが、
スクリーンキャノピージョイントタープ2では
サイドを開けられなくて不便に感じました。
(写真:開放感溢れますし動線が確保されて使い勝手よいです)
・前室にもランタンフックがある
C社製品のスクリーンタープではなぜかランタンフックのないモデルが多い
ことを考えると便利です。
(写真:小物としてS字フックを同梱しておくと色々な物が吊るせて便利です)
・寝室部分に小物入れがある
対角線上に2箇所あって、小物(キャップ、受付票、電池など)を入れておけます。
小物は紛失しがちなので便利です。
・底面がドカシーではない
踏んだり寝返りをうってもガサガサ音しなくてイイ感じです。
ただ草露で濡れたり浸水しやすいため乾燥させる必要あるのが面倒なところ。
気になる点
総じて、「2ルーム」、「大きい」というメリットがデメリットになっています。
・風に弱い
横長の構造上でしょうか。
強風時にコールマンのスクリーンタープ(正方形)がそれほど揺れなかったのと
比べ、こちらはギシギシ音を立てながら「ミシミシ!」と歪むとヒヤッとします。
・設営に時間がかかる
①展開時に前後(寝室と前室)の区別がつきにくく時間がかかります。
②テントとタープ、2つ分を一回で組み立てるため時間がかかります。
・2人以上いないと組立てが難しい
2人でも大変なのはフレームを持ち上げる瞬間。
フレームが重いのと、浮き上がった拍子に反対側のポールがピンから
外れてしまいやり直し…ということがほぼ毎回起きています。
・実際に使ってみると「一人で設営できない」のは結構面倒
①最低二人取られると他の準備に支障を来す(他の準備が進まない)
②人材育成に時間を要する
「ドゥーブルZに慣れてる人をもう一人育成する」のに時間がかかります。
※2人以上での組み立て自体は外箱や説明書にも記載あります。
※一人でやったらポール折れました。
・寝室/前室の中のもの全て片付かないと撤収できない
たとえば雨天時のちょっとやんだ隙や、子どもたちが遊んでるうちにテントを先に
片付けておく…なんて小回りはききません。結果として最後の最後まで片付かない
ので、撤収の手間を複数の時間帯で分散することが難しいです。
・前室が面積以上に狭い(210×270cm)
①3人以上でリビング兼荷物置き場として使うには狭いです(2人でちょうどよい位)。
②寝室部分のドームが前室にせり出す構造、加えてスクリーン部分もドーム型
構造で四隅が使いにくいため、有効面積は机上で考えるより狭いです。
→
前室部分が300cm×300cmあれば格段に快適になってたと思います。
寝室を180cm×270cm位に狭くしてでもリビングを広くしてほしかったです。
(後継モデルでは多少の改善が見受けられます)
→椅子やテーブルを設置する宴会はスペース的に難しいため、
お座敷化を目指しています。
kyanはロースタイルにし荷物を減らすか適宜寝室にずらして何とか可能
(やりはじめたのは3シーズン目より)
(写真:前室。狭いのでレイアウトに工夫を要します)
・前室で宴会すると、寝室まで煙い
これは盲点でした(笑)
閉めておいても、焼肉の臭いが寝室まで伝わってきます…
・ベンチレータがない
真夏の暑苦しい時や、湿度の高い時など
「手軽に開けられればなぁ…」と思う事が
何度もありました。無くても致命的に困りはしませんが、あればより快適です。
※後継モデルで改善。
・キャノピーがない
天気の良い日はキャノピー下でBBQしたり、降雨時の撤収時に車を横付けできて
便利なんですが…。 ※後継モデルで改善。
・テントをひっくり返してグラウンドを乾かす事が困難
2ルームテント特有の点です。
逆さまにして接地面を乾かすのはよく見かけますが、本品は縦長のため困難。
数シーズンにわたる試行錯誤の結果、今ではペグ2本のみさしてひっくり返しています。
太陽がさしていれば10分もあればカラッカラです
(写真左:1泊でもじっとり濡れます 右:ポールを抜いた後で裏返すと容易です)
・寝室内のホコリを除去するのにちりとり/掃除機が必要
通常のテントのように逆さにして入口から追い出すことができません。
そのためちりとりで掃き掃除をしています。
・春秋は寒い
空間が広い分だけ、冷える時期は人間の体温位じゃあまり暖かくありません。
どちらともいえない点
・付属のペグ/ハンマーがショボい
最初は有りがたかったのですが、テントを複数所有する頃になると
余ってしまいます。
①ハンマー
軽いためペグが刺さりにくく、打ち込みにかなりの時間を要します。
その上10泊しないうちに接地部分の溶接がとれてしまいました。
(写真:ハンマー買いに近くのホームセンターへ慌てて買い出しでした)
②ペグ
すぐ曲がります。
先端部が平ら(尖っていない)で打ち込みには不利です。
※金属な分だけマシなのは後日知りました…
・前室のスカート
野生生物入り放題(苦笑)
まぁどのスクリーンタープも同じですが。
設営/撤収に要する時間
その日の天候や風速に左右されますが、それなりに時間かかるなという印象です。
①開梱~ペグ打ち
使用2シーズン目:30~60分×2人
使用8シーズン目:20~40分×2人
※場所選定や荷運び等は含まず。
②テント畳む~収納
20~30分×2人
※アイテムの搬出、内部の清掃、テント床の乾燥は含めません。
組み立てまでの途のり
(写真左:収納状態。ゴルフバックよりデカいです 右:フレーム組立て。長さ6mと一仕事)
(写真左:インナーシートを展開し四隅を仮止め 右:インナー組み立て完了。正面)
(写真左:インナー組み立て完了。背面 右:寝室の入口上部をインナーにフックで接続します)
(写真左:フライシートを拡げたところ 右:フライシートを被せて完成)
組み立て後の写真
感想
「テントとはなにか」、「テントの理想像」を教えてくれたテント。
テントの建て方、構造、補修方法、なにがどう劣化していくか…最初に入手したテントとして、イロハを学ばせてもらいました。そして数多くの思い出の舞台でもあります。
購入時はあまり見かけなかった2ルームタイプですが、最近はあちこちのキャンプ場でごく普通に見かけるようになりました。
細かい不満はあるものの、費用対効果を考えれば大満足の一品です。
評価の鍵は前室の使い方にあります。
荷物置き場→宴会スペースと変遷していったのですが、通常のスクリーンタープと較べれば狭いので使い方に知恵と工夫が求められます。それはまさにkyanのキャンプ観の変遷そのものでした。
ケシュアair投入により、今後の利用シーンはグルキャン時や暖房を投入する春秋時の母艦としての投入になりそうです。使えなくなるまではこちらを使い続けようと思っています。
【結論】コスパに優れた入門用として万人にお薦めできる逸品
ご参考:後継モデル
プレミアムPANELグレートドゥーブルXL-N メーカー品番:71805504
・耐水圧3000mmに向上(従来:1200mm)
・フレームがジュラルミンへ(軽くて丈夫)
・キャノピー有(従来:なし)
(そしてキャノピーにもランタンフックあるのが素晴らしい!)
・ベンチレータ有(従来:なし)
・寝室部分は取り外し可能(=宴会場として広く使うことも可能?!)
レビューしたドゥーブルから3~4世代経ちましたが、kyanが不満に感じた点が着実に改善されていてイイ感じです。
「人柱」になったユーザには、ソフトウェアみたく割引購入とかあると嬉しいです(爆)>ロゴスさん