七輪について(手持ち品)

kyan

2010年02月20日 12:23

ブログ開設から早4ヶ月目。
その間、ブログの”主題”ともいえる七輪についてはあまり取り上げていませんでした。
そこで本日は、手持ちのラッパ型七輪について取り上げてみます。
(記事掲載日:2010/2/20 記事最終更新日:2015/5/21)

2006年6月にビバホームで購入(1029円)、現用品です。
購入後4シーズン経過し、利用回数は100回以上になります。
木炭の評価は原則として本品を使って行っています。

(写真左:火起し時のもの  写真右:購入直後の綺麗な状態)

※本品はありふれたラッパ型七輪ですので、評価も基本的に七輪一般の評価になります。

サイズ:
高さ25cm×幅28cm(内寸は目皿から網までの高さ14cm×幅17cm)
ホームセンターで売っている丸型七輪の大きい方です。

入る炭の量:
普段はざっくり600g程度入れて使っています。
これは、ケチるとBBQ途中で炭を継ぎ足すリスクが増すため。強火で存分に焼いた方がストレスなく、また結果的に短時間でお腹いっぱいです。
ちなみに嵩の大きいマングローブ炭やナラ炭だとそこまで入りません。

よいところ:
安い
 外国製の練り物でよければ980円から買えます。安いということは手軽であり、始めるにあたってのハードルが低いことを意味します。思い立ったらすぐにBBQできるのも魅力の一つです。

火起こしが楽  <火起しの方法はコチラに別記しています!>
 一般的なラッパ型七輪はその形状から煙突効果とよばれる上昇気流が起きやすくなっています。そのため、火起しの際も効率的に空気を木炭に送ることができるため、鉄製コンロに較べて火起ししやすくなっています。

熱効率が良い=使用する炭が少なくて済む
 珪藻土自体が炭と同様に遠赤発するから金属コンロと較べて熱効率が高いこと、また焼き上げる面積が小さいということは、炭を入れておく容積も小さいということで、炭500gもあれば、たっぷり2時間は楽しめます。鉄製コンロが数kg単位で消化することと較べてコストパフォーマンスに優れています。また、使用量が少ない分だけ火起しにかかる手間も小さいのも楽で使いやすくなっています。

火力調整しやすい
 鉄製コンロと違って空気孔があるため、強火と弱火の使い分けが可能です。肉や貝類を焼く時は空気孔を全開にして高火力で一気に焼き、逆にサツマイモのホイル包みは空気孔を閉じて、弱火でじわじわ加熱していきます。ウチワを併用することで、さらに細かい温度調節も可能です。

メンテナンスが楽
 鉄製コンロと違い「洗う」「拭く」といった作業が構造上難しいため、ありのままで保管することになります。言い換えればメンテできることがないため非常に楽です。

灰の始末が楽
 構造上、空気孔を閉めればほとんど漏れ出さないため、鉄製コンロと異なり灰の始末はあまりしなくて済みます。kyanは概ね3~4回に1回取り出しています。

断熱性が高い
 BBQコンロと異なり珪藻土部分に触れてもやけどするような熱さはありません(金具部分は熱を持ちます)。

気になるところ:
嵩張る、重い
 構造上やむを得ませんが、珪藻土を練り固めた(または掘り出した)物のため、折りたたみできないし、どうしても一定の容積重量があります。

割れやすい
 運搬中は気を使います。どんなに丁寧に使い続けても、ただの一度でもヒビ割れしてしまうと、修復がききません


どちらともいえない:
焼き面積が小さい
 鉄製の四角いコンロと比べると、どうしても見劣りします。kyanの感覚的には、大の大人三人が限度かなと思います。貝類やトウキビなど面積をとる食材を焼く場合には、他の物を焼けないので不便に感じる時があります。したがって家族で焼肉やるような場合には、お子さんと親御さんで時間差をつけて食べるなど一工夫が必要かも。中には焼き面積を拡大した七輪などもありますが、価格面を考えるとあまり現実的じゃない気がしています。

 kyanは、少々のことなら「上置き」を使い、木炭を多めに入れることで対応していますが、大人数でBBQする際には鉄製コンロを利用したり、バケツコンロを併用し、使い分けて対応しています。また、焼肉屋さんやイベントなどでは複数の七輪を用意してますから、七輪を複数個用意するのもアリかなと(保管場所の問題がありますが)。

(写真左:上置きを使って焼いた状態  写真右:大人数の為バケツコンロと併用している状態)

壊れ具合
ボロボロですが、それでも普通に使えています。ローテクアイテムの素晴らしい点です
七輪を使っていくとどのような部分が壊れたり劣化していくかをお知らせすることで、皆さんは要所に気をつけて末永く使ってもらえればと思います。

・同年10月に付属の目皿が割れてしまいました。以後、ごまかしつつ使用。

(写真:いつの間にか割れてました。だましだまし使ってましたが…最後はこんな状態に)

・07年8月にステンレスの目皿を購入(259円)
・07年8月よりキャンプするようになり、車で持ち運びするようになってから
 ヒビ割れが増えました。
 (当初はビニル袋に包んで、他の荷物で囲んで固定していましたが、不十分でした)
・08年度にはひび割れが拡大
 七輪の大きさに合わせて収納ケースを購入し、車内で固定できるようにしました。

(写真:ケースに収納した状態。隙間なく物を入れて固定することである程度改善しました)

・08年度には空気孔の開閉がしづらくなりました。これは隙間に灰がつまり、固まる
 ためと思われます。爪楊枝などで適宜メンテしていますが、それでも徐々に開閉しづ
 らくなっていきました。

(写真:ボロボロの空気孔。既に手では開きません)

・09年5月の段階で、ついにヒビが内部に達しました。現在では接合用のバンドで
 首の皮一枚でかろうじてつながっているような状態です。

(写真:いずれもヒビが入ってる状態。一度ヒビが入ると修復は不可能です)

・09年6月に目皿を鋳鉄製に交換しました(350円)。
・09年12月に針金で補強しました。
・12年6月に、ヒビが深化して可搬性を失ったため引退。以後は2代目七輪が頑張っています
・15年4月にヒビが貫通して使い物にならなくなってしまいました。 
 →七輪が割れてしまった!
 →【検討】七輪の補修を検討する

・15年5月に針金とフラワースタンドで補強し、現在も利用中です。
 →【実験】七輪を補修してみた
 →【検証】補修した七輪を使用しました


感想
 現在のkyanを作り上げた一品です。本品と共に成長してきました。

 同じものを何年も使い続けることで扱いが体に馴染んでいること、また木炭相互の相違がわかりやすいというメリットがあります。

 ローテクなアイテムなので災害時にも強く、木炭が無くても散らばってる木材で効率的に煮炊きできるという点も魅力的です。

 ヒビ割れが内部まで達しているため、火が入った状態での持ち運びには適さなくなっています。しかし、強い愛着がありますので、使える限り5年でも10年でも朽ち果てるまで使い続けるつもりです。たとえ買うとしても、同じ物を買おうかなと。2個あれば異なる木炭の比較実験できるのが魅力です(笑)

 ところで、kyanが持っている七輪は、外国産のありふれた安物です。国産の切り出し七輪など高級品もあります。そちらの方が軽いとかメリットも盛りだくさんですが、「たとえ良い物でも今の七輪4~8個買えちゃうしなぁ…」と考えると、なかなか手が出なかったりします。(もしかしたら買っみると良かったと思えるかもしれません。まるでソリステのように)

【結論】一家に一台、マストアイテム!


関連記事